あなたと輝一は同じ会社で働いている。

事ある毎に、資料運びを手伝ってくれたり、上の棚のものを取ってくれたり、体を張って助けてくれる輝一。気づくとふたりは惹かれ合っていた。

輝一の猛アタックでお付き合いが始まり、楽しい社内恋愛ライフを送っていたが、このたび晴れて彼からプロポーズをされた。

結婚へ向けてふたりは早速同棲を始めることになったのだった。

俺 / 君

【セリフ】

「俺もう今すっげー幸せ。君といたらずーっと幸せ！　とりあえずさっ、幸せいっぱいで堪んない気分だから、一回ぎゅうしていい？」

「疲れただろ？　なんと、ごはんが出来てます！へへ、だって約束したじゃん。ごはん作りは早く帰れたほうがする！　ふたりとも疲れてるときはテキトーでオッケー！　ってさ」

「こうやって日常を一緒に過ごして、時々デートもして、まー、たまにはちょっとした喧嘩でもして？　何歳になっても、今とおんなじように過ごしていきたいよな」

彼氏募集中のあなたは、街コンで伊吹と出会った。

趣味や好きなものが合いまくり、すぐに意気投合したふたりは、デートを重ねるようになる。

伊吹は母＆姉との対応で身につけた女性ファーストであなたをエスコートし、話に耳を傾け、交際をスタートさせる。

「なんだか妙に波長の合う」「なんでも理解してくれる」素敵な彼氏……なのだが、それもそのはず。数ヶ月前、SNSで見かけたあなたに惹かれ、ネットストーキングをしてあなたの情報を全て事前に仕入れていたのだ。

そんなこととは知らないあなたは、伊吹を運命のひとだと信じて、彼からの同棲申込みもふたつ返事で受け入れた。

僕 / 貴女

【セリフ】

「同棲の申込み、受けてくれてありがとうございます。貴女みたいに素敵なひととお付き合いできただけでも信じられないくらいだったのに……こうして、一緒に暮らせるまでになるなんて……」

「もちろん、貴女にそんな気がないことは分かってますよ。だけどあっちはちょっと、下心がありそうです。これは男の勘というか、嗅覚というか……。だから、ブロックしてくれませんか？」

「……僕はそれくらい、貴女への想いが強いんです。貴女のことなら、どこにいたって、例え整形で顔を変えたりすごく太ったりしたとしても……！　どんな状態になったとしても、必ず見つけ出せる自信があります」