あなたのお兄さんイチトは、幼稚園の先生です。子供からも保護者からも愛される良い先生だったのですが、園長の不祥事により、その園は閉鎖されることになってしまいました。

次の勤務先となる幼稚園はすぐに決まったものの、園が契約している寮に住んでいたイチトは引っ越し先を探さなければいけませんでした。

ちょうどその頃、一人暮らしを始めようとマンションを探していたあなたは、家賃負担を減らすための渡りに船とばかりに、兄イチトに「一緒に住もう」と声をかけます。

妹のことが大好きなイチトは、その提案を喜んで受け入れました。

家事全般は長男の役割ということで、イチトが引き受けてくれるそうです。

彼にとってあなたは、今でもかわいい妹。面倒を見るのも苦にならず、むしろ楽しんでいるような雰囲気もあります。

これからしばらくの間は共同生活が続きますが、このまま兄妹として昔の頃と同じような関係が続いていくのか、あるいは、ちょっとしたアクシデントなどがきっかけで、双方に何か違う感情が芽生えてしまうのか……。

未来のことは誰にも分かりません。

【セリフ】

「どうだ、兄ちゃんに抱き起こされた気分は？」

「心配するな、兄ちゃんを信じろ。厄介ごとは全部解決してやる」

「両思いなら、こんなことしたって構わないだろ」

【呼称】

俺 / お前

数年前、あなたは軽い気持ちで友人の借金の連帯保証人としてサインしてしまいました。

最近になってその友人は借金を返せないまま行方をくらませてしまったらしく、支払いの督促があなたの元に回ってきます。

取り立て人として現れたのは、ヤミ金融のシモンです。彼が提示する金額はあなたの年収の何倍もあり、到底、払えるような額ではありません。

無い袖は振れぬということで、あなたはシモンに払えないと告げます。するとシモンは、あなたのマンションに一緒に住ませてもらうと言い出しました。

友人のように逃げられても困るため、監視のために同棲をするということのようです。

サインをしてしまった自分にも非があるため、あなたはシモンを受け入れることにします。家賃は折半、家事は公平に分担、当面は金利の返済だけで良い……と、共同生活の条件が決まりました。

あなたにとっては不本意な同棲の始まりでしたが、シモンはかなり几帳面な性格で、あなたが家事をサボったりすると、すぐにそのことを注意してくるのでした。

お陰であなたの生活は、以前よりも規則正しくなり、部屋もきっちり片付けられるようになったのですが、やや息苦しくもあります。

ただ、最近はシモンの態度も少し優しくなってきたように感じます。仕事のことや体調などを気に掛けてくれることもあったり……。いったい、彼の心境にどのような変化があったのでしょうか。

【セリフ】

「おや、目覚ましを止めて二度寝ですか。大層なご身分です」

「礼など結構です。あなたが稼げなくなると私も困ってしまうのですから」

「ウィスキーの味しかしないキス。一生の想い出に残りそうです」

【呼称】

私 / あなた